プロジェクトの目的
トルコ共和国は地中海、黒海、エーゲ海及びマルマラ海に面し水産業が活発であるが、近年は過剰漁獲に起因すると見られる漁獲量減少が進んでおり、それを補う形で養殖業が活発化しています。養殖魚の漁獲量全体に占める割合は年々増加し、1995年3.3%であったものが、2005年には22%を占めるまでになりました。養殖魚種はマス、スズキ、ヘダイが主流でこの3種で97%を占めます。
消費者ニーズの多様化、輸出産業としての養殖能力強化の一環として、新魚種黒海イボカレイ(現地名:カルカン)の養殖技術開発が日本の協力で1997年より継続されました。その結果、カルカンの種苗生産技術及び病理研究の体制が整い、あとは養殖技術の確立を残す所となりました。
本プロジュクト(2007年~3.5年)では技術協力の集大成として、カルカン養殖の普及体制を整えることを最終目標として実施されます。
イスタンブールでのレストラン店頭に並ぶカルカン |
現地での業務内容
(1) 本プロジェクトの協力内容 ①養殖技術開発、②事業化に向けた養殖モデルの提案、③養殖技術の普及体制の整備に従い、必要な関連情報を収集・整理・分析する。
(2) 調査結果及び協議結果を基に、他団員と協力してPOM(案)、PO(案)、投入計画(案)を作成する。
(3) 調査結果を基に、評価5項目の視点から案件実施の妥当性を検証し、事前評価表(案)を作成する。